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RAINBOW WEEKPARADE & FESTA

すべての人が「しあわせ」を感じる インクルーシブで豊かな社会をめざして

ーー株式会社 丸井グループ


年齢・性別・身体的特徴を超え、高齢者、障がい者、外国人、LGBTなど、すべてのお客さまが安心して楽しくお買い物ができるよう、居心地の良い店づくりに取り組んでいる丸井グループ。その中でも、まだスタートしたばかりだというLGBTへの取り組みについて、CSR推進部のお二人にお話を聞いた。


(株)丸井グループ CSR推進部 マルイミライプロジェクト担当 課長 井上道博
(株)丸井グループ CSR推進部 マルイミライプロジェクト担当 リーダー 金沢仁美

 

ーーLGBTへの取り組みを始めたきっかけは?

 もともと本業を通じて「すべてのお客さまのお役に立つ」という考え方が社内にありました。それを実践していく過程で、「すべての人」と言っているのに、LGBTの方々とちゃんと向き合っていなかったことに気がついたのです。まずは昨年の2月。丸井グループの社員に対し、「東京レインボープライド」の共同代表理事である杉山文野さんをお呼びして、LGBTに関する講演会を実施しました。そこからがスタートです。4月から動き始め、TRP2016に向けて何ができるのかを考えました。あまり時間がない中で、それでもインパクトがなければ丸井グループのメッセージが伝わらないと思い、パレードルートの渋谷モディと渋谷マルイに大きなレインボーを掲げました。また、レインボーウィークの期間中には、店内のデジタルサイネージを使用したり、新宿の3館も含め、レジカウンターにミニフラッグを立て、社員はレインボーバッジを付けて接客を行いました。

 

ーーLGBTへの取り組みで、どのような成果が?

 人事制度をはじめ、就労面でのLGBT対応が全く着手できていない段階で、LGBTイベントなどに協賛するのは、ちょっとリスクがあるのでは? という声もありました。しかしトライしてみると、我々の予想以上にお客さまのお喜びの声が多く、さらに従業員にとっても仕事のやりがいにつながることがわかりました。
『OUT IN JAPAN写真展』を開催した店舗では、「この店で一生買い続けます」というコメントをいただいたり、レインボーバッジを付けて接客した店舗では、「セクシュアリティのことを販売員に素直に話せて気持ちよく買い物ができた」というお声もいただきました。また、九州レインボープライドでは、初めて靴のブース出展にトライし、19.5~27.0cmのパンプスや22.5~30.0cmのビジネスシューズが高評価をいただきました。まだ端緒についたばかりですが、お客さまに喜んでいただけるのを実感しています。また、社員のやりがいにもつながり、一人ひとりの生産性向上にもつながっていくと考えています。

 

ーーここ最近の取り組みを教えてください。

 この1年、ありがたいことに多くの企業、NPO団体とお話しする機会が増えました。先日は「NPO法人ReBit」さんと就活生を対象としたイベントを実施しました。自身のセクシュアリティに合った洋服を着て就職活動に望みたいという要望に、弊社のイージーオーダースーツやサイズ展開の仕組みを使って対応しました。「こんなにウェルカムな店(企業)だと知らなかった」「サイズ展開がこんなにあるのを知らなかった。もっとアピールすればいいのに」等、率直なご意見もいただきました。このようなお客さまからのご意見・ご要望を、今後の取り組みを活かしていきたいと思っています。

 

ーーLGBTの理解促進のために、社内ではどのようなことを?

 LGBT当事者の講師をお呼びしての研修や、当事者の方々を交えたグループワークを通じての理解促進、店舗・本社ビルでの『OUT IN JAPAN写真展』の開催などを行っています。『OUT IN JAPAN』のモデルをされている方々は、みなさんとてもいい笑顔をされています。私たちも、お客さまにこういった笑顔をしていただけるようになりたいと話しています。また、LGBTを含めたダイバーシティ&インクルージョンの活動は、「マルイミライプロジェクト」という名称でグループ企業横断で行っています。参加している従業員はそれぞれの会社・店舗・事業所・部署の代表です。グループ全体で取り組む『東京レインボープライド』などへの協賛のほかに、プロジェクトメンバーが各自の仕事場で店づくりやサービスなどを通じて、様々な行動を自発的に行っています。

 

ーーこれからの想いについてきかせてください。

 LGBT当事者のお客さまにさらに多くのご意見を伺いながら、もっとご支持いただけるような施設・商品・サービスに今後も力を入れていきたいと考えています。まずは、『東京レインボープライド2017』に向けて、昨年はできなかったさまざまな取り組みを積極的に展開していきます。九州レインボープライドで好評いただいた靴のブース出展や、新宿・渋谷エリア以外の店舗への参加拡大などに向けて計画をすすめています。
 今後も丸井グループは、LGBTを含めたすべてのお客さまにご支持いただける企業を目指して、すべての人が「しあわせ」を感じるインクルーシブで豊かな社会の実現に向けて、グループの事業を通じてお役にたてるような活動を、継続して行っていきたいと思います。

 

株式会社 丸井グループ
[本社]東京都中野区中野4-3-2
丸井グループは、小売事業とフィンテック事業を両輪とするユニークな事業形態で、幅広い世代のお客さまに豊かなライフスタイルを提供する企業グループです。1931年の創業以来、小売にクレジット販売を融合した独自のビジネスにより、日本の小売業界の中で、他社にはない強みと地位を確立してきました。

 

2008年から毎年発行してきた『CSRレポート』という冊子を、2016年から『共創サステナビリティレポート』と名称を改めて刊行。2016年版では、“すべての人が「しあわせ」を感じるインクルーシブで豊かな社会”と題し、(株)丸井グループ代表取締役社長・青井浩(右)、(株)ミライロ 代表取締役社長・垣内俊哉(左)、そして特定非営利活動法人 東京レインボープライド共同代表理事・杉山文野(中央)による鼎談のもようが掲載されている。この冊子は、丸井グループの公式サイトからダウンロードすることができる。
http://www.0101maruigroup.co.jp/csr/report.html

 

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