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RAINBOW WEEKPARADE & FESTA

『第七屆花東彩虹嘉年華』リポート

台湾の東海岸に位置する花蓮と台東で、2017年9月23日と24日の2日間連続でプライドパレードが開催されました。昨年まで『花蓮彩虹嘉年華』として6回行われてきた花蓮のプライドパレードが今年、初開催となる隣県の台東と合同で、名称も『花東彩虹嘉年華』と改めて実施されたのでした。
今回のテーマは「其實,我也是(Me too)」(実は、私もです)で、このフレーズをきっかけに、コミュニティの輪が広がっていけば、そんな思いが込められています。この2つの、暑くて、熱いパレードに参加してきましたので、その模様をお伝えします。

9月23日(土)
花蓮パレード

花蓮へのアクセスは台北駅から台湾鉄道で行きます。特急列車の種類により2〜3時間程度です。パレードは午後からなので、パレードのある日の午前に出発をすれば間に合います。

チケットは駅で買うこともできますが、事前に、台湾鉄道の日本語の予約サイトで予約をして、駅で受け取るということもできます。私はこのネット予約を利用しました。

パレードは花蓮文化創意產業園區という市街地の中心部で行われます。
バスを利用して市街地に向かう方法もありますが、私は駅からはタクシーを利用しました。会場の近くのホテルを予約していたので、そのホテルの中国語名のメモを運転手さんに見せて、約10分でホテルに到着しました。

花蓮パレードには3回目の参加なのですが、会場に着くと、これまでの2倍くらいのブースが出店していたり、来場者の数も多く感じられて、保守的な台湾東部の花蓮でも頑張って状況を変えている人たちがいることを実感して、ジーンとしていました。

会場に出展されたブースの様子。

本を売っているブース。本のブースは日本のパレードだと珍しいですよね。

会場についてしばらくするとステージが始まりました。最初の登壇者は音楽の演奏でした。演奏が終わったら、いきなりパレードのスタート準備が始まり、プラカードをまだ完成させていなかったので、焦ってプラカードを完成させました。

ステージの様子。後ろの建物の屋上でレインボーフラッグを振って応援する祁家威さん(1958年生まれ。ゲイとして1986年に台湾で初めて法院に同性婚を認めるよう請求したが退けられ、その後も同性婚の憲法判断を要求するなどの運動を展開。大きなレインボーフラッグを振る祁家威さんの姿は、台湾のパレードでの風物詩。https://courrier.jp/news/archives/92227/)。

今回のフロートは2台編成でした。参加者は目測だと300人くらいだったでしょうか。参加人数は多いとは言えませんが、多くない分、一体感があり、パレードのテンションはとても高いものでした。

先ほど書いたとおり、台湾東部は保守的な地域ということで、これまで参加した花蓮パレードでは、街の人々は、珍しいものを見たという反応でしたが、今回は、沿道からの応援もとても多くなっていました。2度目のジーンでした。

花蓮の中心街を歩くパレードの様子。

パレードコースのどんぶり屋さんではレインボーの飾りが飾ってありました。

約1時間程度パレードをしたあとは、会場に戻ってきて、ステージが再開されました。参加している団体の代表者がスピーチをしていきました。途中に、同日に台湾西部の新竹で行われていた新竹彩虹文化祭の会場とネットでの相互接続がありました。

充実感に包まれて、パレード会場を後にしました。

9月24日(日)
台東パレード

台東パレードは、花蓮パレードの次の日にありました。

台東のパレードも午後からなので、花蓮で一泊して、台東パレードのある日に花蓮から台東に移動をしました。花蓮から台東へも、台鉄で移動可能です。特急の種類により2〜3時間程度です。

台東パレードは、鐵花路行人徒步區という台東の市街地で行われました。台東でも会場の近くのホテルを予約していたので、花蓮のときと同じく、タクシーでホテルに向かい、チェックイン後にパレード会場に向かいました。

会場のブースは、10個弱でした。ステージで開会の挨拶のあとは、すぐにパレードの開始でした。花蓮の失敗を踏まえて、今回は、あらかじめプラカードを作っておきました。

会場のブースの様子。

ステージの様子。

パレードの参加者は目測では200人くらいでした。台東でのパレード開催は今回が初めてということでした。街の人の反応は、パレードの一行に対してとてもビックリしている反応をする人々も多かったです。そんな反応があるたびに、パレード参加者は、声を出して、自分たちの存在をアピールしたり、レインボーカラーのグッズをプレゼントしたりしていました。

沿道の人に手を振っていくのですが、振り返してくれる人は半分くらいで、後の半分は、我々のほうを見てもくれない、見たとしても無反応でした。台湾東部の保守的な雰囲気を感じました。

パレードの様子。

途中で、立法府議員の事務所の前でパレードがストップし、日曜日で人のいない事務所に向かって叫んでいました。私が「???」と感じていたら、台湾伴侶権益推進連盟の日本語ができる方が、「この議員は同性婚に反対の人なんですよ。だからみんなで抗議をしました」と教えてくれました。

約1時間パレードをして、会場に戻ってきて、ステージが再開されました。参加団体代表者のスピーチでした。最後に張惠妹(アーメイ)の「彩虹」を参加者で大合唱をして終わりました。

台湾伴侶権益推進連盟の許秀雯弁護士カップルがスピーチ。

張惠妹(アーメイ)の「彩虹」の大合唱。

台東パレードは、パレードによって、セクシュアル・マイノリティの可視化がされていくのが体感できて、とても充実感と感動のあるパレードでした。

●おまけ
台鉄で台東から台北に帰る予定だったのですが、日曜日にウェブで列車を予約しようとすると、チケットが売り切れていて、目の前が真っ暗になりました。仕方ないので、国内線チケットを買い、台東空港から台北・松山空港と移動しました。台鉄に比べて、あっという間に着く(約50分)ものの、割高なのでがっかりしていましたが、台東パレードに参加していた、ゲイ的な視点で台湾を紹介する有名ブログ「にじいろ台湾」(https://kazukimae.com)の前和樹さんも同じ便で台北に帰るとのことで、以前からファンだった前さんと空港でお話ができ、台鉄のチケットが売り切れていたことに感謝しました。

取材・文/中村貴寿

■第七屆花東彩虹嘉年華

日時:2017年9月23日(花蓮)、24日(台東)
テーマ:「其實,我也是(Me too)」
参加者数(目測):花蓮/約300人、台東/約200人
公式Facebook:https://www.facebook.com/hlLGBT

●関連動画
https://www.youtube.com/watch?v=CmhXNMqVNU8

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